今回はカフェインについて簡単にご説明します。

カフェインの作用

カフェインの作用

カフェインは精神刺激薬の成分を含み、心拍数を上げたり、覚醒作用(眠気覚まし)、利尿作用があります。他にも胃酸の分泌促進、基礎代謝増進などもあります。

カフェインはコーヒーやお茶、チョコレート、コーラ、エナジードリンクに多く含まれ、苦みのもとにもなっています。

主な作用(メリット)

作用詳細
覚醒効果アデノシン受容体をブロックし、眠気を抑える
集中力・注意力の向上脳の覚醒レベルを高め、作業効率がアップ
気分の高揚ドーパミンの分泌を促進し、幸福感を感じやすくなる
運動パフォーマンス向上筋肉の収縮を促し、持久力や脂肪燃焼をサポート

カフェインには脳の疲れを一時的に感じさせない効果があり、運転や仕事の効率を高めることができます。

しかしカフェインにもデメリットがあります。

⚠️ 副作用(デメリット)

副作用には次のような症状があります

症状内容
不眠・睡眠障害半減期が5〜6時間と長く、夕方以降の摂取は睡眠に影響
動悸・心拍数の増加交感神経が刺激され、心拍が速くなる
不安・興奮・焦燥感ノルアドレナリンの活性化により精神的に不安定になることも
胃腸への刺激胃酸分泌が増え、腹痛や吐き気を引き起こす可能性
依存性長期的な摂取で離脱症状(頭痛・眠気など)が起こることも

エスプレッソのカフェイン含有量

エスプレッソ1杯(約30ml) ⇒ 約60mgのカフェインが含まれています。

ドリップコーヒー1杯(約150ml) ⇒ 約90mgのカフェインが含まれています。

ただ同じ量で比較するとエスプレッソの方がカフェイン濃度は高いです

エスプレッソを2杯飲めば、コーヒーより多くのカフェインを摂取してしまう計算です。

ですが急に減量する場合は次のことに注意しましょう。

カフェインの離脱症状

カフェインの離脱症状は、日常的にカフェインを摂取している人が急に摂取をやめたり減らしたりした際に現れる、身体的・精神的な不調のことです。「薬理的リバウンド反応」の一種で、医学的に認められた状態とされています。

< 主な離脱症状 >

症状説明
頭痛最も多い症状。脳の血管が拡張し、拍動性の痛みが起こる
倦怠感・疲労感カフェインによる覚醒がなくなり、強いだるさを感じる
眠気アデノシンの作用が強まり、日中でも眠くなる
気分の落ち込み・イライラドーパミンやノルアドレナリンの分泌が減少し、不安定に
集中力の低下脳の覚醒レベルが下がり、思考力が鈍る
吐き気・筋肉痛自律神経の乱れによる消化器症状や身体のこわばり

症状は個人差があり、カフェインに対して感受性が異なります。

離脱症状の経過

時期状態
12〜24時間後症状が出始める
24〜48時間後症状のピーク。頭痛や眠気が最も強くなる
3〜7日目徐々に症状が軽減
1〜2週間以上一部の人では長引くことも

< 対処法 >

  • 水分補給と十分な休息:体の回復を促進
  • 軽い運動やストレッチ:血行促進で頭痛や倦怠感を緩和
  • カフェインを含まない鎮痛剤:頭痛がひどい場合に有効(例:アセトアミノフェン)
  • リラクゼーション:瞑想、アロマ、ぬるめの入浴などで精神的な不調を緩和
  • 段階的な減量:急に断つより、少しずつ減らす方が症状は軽く済む

カフェインは脳の疲れを一時的に感じさせないため、カフェイン摂取後はしっかりと体を休める必要があります。

代替え飲料

急なカフェインの減量は離脱症状を起こしやすいため、代替飲料をおすすめします。

カフェインを特別な方法で除去したデカフェコーヒーや紅茶などがおすすめです。

飲料名特徴
デカフェコーヒー香りと味を楽しみつつカフェインを90%以上カット
カモミールティーリラックス効果があり、就寝前に最適
ルイボスティー抗酸化作用があり、美容にも◎
麦茶ノンカフェインで季節問わず飲みやすい

カフェインを抑えて楽しく生活

  • 1日400mg以内(コーヒー約4〜5杯)を目安にする
  • 夕方以降は控える(睡眠の質を守るため)
  • 水分・カリウム・マグネシウムを補給(副作用緩和に有効)
  • カフェインレス飲料を活用(妊娠中・敏感な方におすすめ)
  • 妊娠中・授乳中の方は1日200mg未満が推奨されています

皆さんも適度な量で楽しい生活を心掛けてください。